★ 釣り解説 ★
渓流竿の種類
渓流竿は、長さと硬さにより設定されており、本流用と渓流用があります。本流用は川幅が広いので6m以上の竿になります。渓流用は3.5m~6mで硬さが中調子・中硬調・硬中硬調・硬調等の設定があります。
硬めの方がアタリは敏感に取れますが、柔らかい竿の方がばらしが少ないと言われています。
本流用は、長さが6m~9mで、固さの設定は渓流用と同じです。
渓流用・本流用共にズームが2段・3段の設定が一般的ですが、日新の竿には4段ズームの設定があります。
主流は5.2mの3段ズームです。
仕掛け
渓流釣りの仕掛けは、一般的に①天上糸②道糸③ハリス糸④針と続きます。穂先糸は市販されていて0.8~1.0号、道糸が0.4~0.6号、ハリス糸が0.4〜0.5号、針が6〜8号が一般的です。天井糸と道糸をつなぐのにリリアン糸を使うと便利です。また道糸とハリス糸をつなぐのにゴム製のクッション丸カンを使うとハリス切れを防ぐのに効果があります。
全長3.75mの渓流仕掛けの構成
①先糸1ヒロ(1.5m)1.0号 0.8号
繋ぎリリアン糸で繋ぐ
②道糸1ヒロ(1.5m)0.6号 0.5号
クッション丸カンゴムで繋ぐ
③ハリス糸半ヒロ(75cm)0.5号
④釣り鉤 7.5号 7.0号
※上記の仕掛けで、先糸を半分にすると全長3mの仕掛けになります。
竿の長さが4mの場合は、仕掛けは3mで、良い感じで釣れます。あまごの取り込みの時は、竿を短くして下さい。
既成の仕掛けは2組セットで300円程度で販売されていていますが、自作なら好みの針や糸が選べるので、自作をお勧めします。仕掛けは、通常は竿の長さより80~100cm短くなるように作ると、合わせがしやすいです。
手巻きで針を結んでいますが、針結び器をつかってみると、効率的で楽に結べるので便利です。
上記の仕掛け全長は、3.5mです。
オモリの説明
ハリスにつけるオモリは、2B、B号、1号、2号を用意しておけば充分です。基本的に、場所にあわせてエサが自然に流れるオモリを使うのが基本です。私のオススメは、B号と1号です。
釣り餌
アマゴの釣り餌は、販売されているものならイクラ・ミミズ・ブドウ虫が一般的です。川虫が調達が可能なら最も有効な餌です。最近私の場合は、年間を通してミミズを使っています。
イクラについては、食用の塩イクラを使うとお得です。(冷凍塩イクラは、ネット通販で1kgで1万5千円程度)50gづつにカップに小分けして冷凍しておくと便利です。
エサ箱
イクラやブドウ虫やミミズなど新鮮に保存できる餌箱は必需品です。
いろんなタイプの物がありますが、お薦めはDaiwaのクールベイト(下記の写真)です。2000円程度で販売されています。
基本的な事項
・静かに釣り上がる
・餌を自然に流す
・取り込みは、素早く
・頭上や周囲の木の枝に注意
・足元に注意
・仕掛けは充分準備する
・釣りから帰ったら竿の手入れ
・無理をしないで安全第一
・場所により熊に注意
・季節によりマムシに注意
あわせのタイミング
アマゴのあわせは、0.3秒と言われています。釣行回数が増えて、経験を積めば自然に上達しますが、最初はバラシが多くなりますが焦らずに、あわせは下記の点に注意して下さい。
・合わせは、手首を返す程度にする
・大きく煽るような合わせはしない
・合わせた時から取り込みを考える
・合わせの失敗は竿をあげ餌を確認
足元の装備
渓流用のフェルト底のウェダーや渓流用の靴を必ず着用する。
ウェダーは、少し高くてもメーカー品の1万円~1万5千円程度の物を選んだ方が安全で使用感も快適で耐久性もあり、結果的にお得です。オススメは、ダイワとシマノの製品です。
帽子の着用
頭の保護という面では、必ず帽子の着用をして下さい。釣具メーカーのゴアテックス仕様の帽子がお勧めです。価格は3000円くらいからです。危険な場所に行く場合は、スポーツ用のヘルメットもお勧めですが、危険な場所には行かないのが基本です。
安全の為のヘルメット
岩場の多い所での安全の為にヘルメットを購入。メーカーは、ブラックダイヤモンド ビジョンの登山用です。
魚籠(ビク)
釣った魚を入れるビクは、必需品です。歩きながら釣り上がるので、肩掛けのビクが使いやすく便利です。ダイワのビクがオススメです。価格は、5,000円程度です。
偏光グラス(メガネ)
水面の照り返しからの目の保護、仕掛けの目印の確認の2点から必ず着用をお勧めします。
釣り用手袋
手の保護と魚を掴むときの滑り止めの点から必ず着用をお勧めします。親指・人差し指・中指が出るタイプがオススメです。
安全な歩き方
足場は、岩でごつごつとしていて、非常に歩きにくい場所が多いです。
下記の点に注意して下さい。
1.浮き石に体重をかけない
2.ゆっくり足元を確かめて歩く。
3.不足の事態でもあわてない。
4.常に安全な進路を取る。
5.無理せず安全第一で行動する。
6.体力に合った釣り場を選ぶ。
7.危険な場所を早く察知する。
入川券と料金
各河川のアマゴ釣は、漁協によって管理されています。釣行する場合は、必ず漁業規則を守り遊漁料金を払って入川券を購入してください。漁協は、費用をかけて魚の稚魚や成魚を放流し、河川管理を行っています。正当な料金を払って楽しい釣りを心掛けてください。最近は、河川によっては、スマホで入川券が買えます。(宮川上流は、スマホアプリのFISHPASS(フィッシュパス)で日券と年券が買えます。)
遊漁(入川)料金は、期間中釣れる年券と一日だけの日券になっている所が一般的です。私のホームグラウンドの宮川上流と大内山川と櫛田川は、下記の料金です。
★宮川上流漁協(2023年改定)
年券5,000円 日券2,000円
日券は、4/1以降1,000円
★大内山川漁協
年券5,000円 日券1,500円
★櫛田川上流漁協
年券5,000円 日券3,000円
あまごの釣り方
基本的には、釣り人の気配を魚に気づかせないようにし、釣り場を下から上に登って行く釣り上がりが基本です。しかし、上からしか降りて行けない場所では、下に行く釣り下がりの場合もあります。
狙うポイントは、瀬・淵・堰堤の溜まり等ですが、それ以外の場所で釣れることもあるので、どこでも一応餌を流して見ることも必要です。大雨で増水したときは、あまごが集まる場所を早く見つけるのがポイントです。
また、釣れない場所に長居せず、数回流してあたりが無ければ、次のポイントに移動する事も大事です。
あまごは、流れの上流から流れてくる餌を捕食します。流し方は、餌が自然に流れるようにし、敏感なアタリを拾うには道糸を張り気味にして流して下さい。流れが回っているようなところも良く釣れるので見逃さないようにして、餌を流れにのせて流してみて下さい。
小さいポイントの場合は、1匹釣り上げるとあまごがいなくなりますが、大きな淵は何匹も釣れることがあります。釣れそうな所は、数回流してトライしてみることも必要です。
釣れなくなった場合は、その場所を早く見切って、次のポイントに移ることも大事です。
一匹釣れた後、あまごが沢山見える場合があります。ここでは食いが良い場合、入れ掛かりとなる場合がありますので注意深く水面を見る事も必要です。
あまごの一瞬のアタリを拾うには、普段から感覚を研ぎ澄ましアワセを入れる必要があります。ある意味あまご釣りは、釣り人とあまごの知恵比べとも言えます。
あまごが釣れる渓流は、岩や石が多く危険な場所も少なくありません。岩の多い釣り場を安全に釣り上がるには、足と腕を上手く使う必要があります。普段からウォーキングなどをして足腰を鍛え、適正な体重を維持しフットワークを良くしておく事が大事です。シーズンオフの10月から2月末までは、あまご釣りに備えて、ウォーキングなどのトレーニングに充てて下さい。
釣れない人のパターン
釣れない人は、下記の6点を克服すれば、アマゴを釣ることができるようになりますので、先に記述した基本的な事項を確認して頑張って楽しい釣りをして下さい。
①釣れない場所で粘ってしまう。
2〜3回仕掛けを投入してアタリが無ければ、次のポイントへ移動。
②あまごのアタリを拾えない。
仕掛にたるみがないか確認し竿先と釣り針を連動させ微妙なアタリを拾う
③アマゴに警戒心を与えてしまう。
人影や物音を出さないように
④エサの付け方や取り替えが適正でない。
一度当たった餌は、すぐに取り替え
⑤小さいポイントを見過ごしてしまう。
水の少ないところもあまごが出ます
⑥仕掛けを自然に流していない。
仕掛けは、重りの重さを感じて流す
★竿の扱い方★
伸ばす時は、必ず穂先から伸ばし、仕舞うときは必ず元竿から仕舞うのは基本です。
釣っている時に穂先が中に入ってしまった時は、付いている糸を引いて穂先を引き出す。穂先が出ていない時に、元竿を仕舞うとトラブルに繋がるので、必ず穂先を出してから元竿から仕舞うようにする。
釣り場で、長い距離を移動する時は、トラブルを回避する為に、必ず竿をたたむ。
仕掛けが枝にかかった時は、竿は煽らないようにし、できる限り仕掛け糸を手で引っ張って外す。
★竿の手入れの仕方★
釣行した後は、必ず絞ったタオルなどで汚れを拭き取った後、乾いたタオルまたはティッシュなどでカラ拭きする。その後、必要に応じて竿のワックスをかける。
雨の日で竿が濡れた時は、必ず竿の元栓を抜き、竿を分解して表面の水分を拭き取り、竿の内部は、1本づつ丸めたティッシュを入れて水分を取って下さい。雨以外でも砂や埃が入った時は、同様に丸めたティッシュを入れて掃除をして下さい。
上級者は、竿を綺麗に大事にしています。竿は、手入れをして綺麗にしている方が、魚も良く釣れ、気持ちよく使え、長く使えるので愛着も出てきます。
竿を大事にしない人や汚れている人に上手な人はいないと考えます。